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血か、死か、無か

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森博嗣さんの作品世界がシリーズを超えて繋がってくる。

百年シリーズ読まなきゃ。

あらすじ

今から百数十年後の世界を描く Wシリーズの第8弾。

エジプトで「初めて人を殺した人工知能」と言われる「イマン」が、人間と敵対した人工知能ベルベットと交信していたことが確認された。外部とのネットワーク接続が完全に断たれた環境でどのように更新していたのか謎が残る。またイマンの筐体には「血か、死か、無か」という言葉が刻まれていた。

南極にある研究所からもイマンとの更新履歴があることが分かり、そこにも赴くがロボットからの攻撃を受けてしまう。

感想・考察

ほぼ死ななくなった代わりにほぼ生殖能力を失った人間、ほぼ人間と等しいウォーカロンという人造人間、圧倒的な演算能力を持つスーパーコンピュータや、分散型のトランスファなど、世界観が徐々に固まってくる。

ハギリ博士の独白や人工知能達の会話で語られる作者の考えが面白い。人間とウォーカロンの対比で「人とは、生命の本質とは何か」というテーマが多かった前作までと比べると、「人工知能が合理的な思考を極めると何が起こるのか」という話に重点が写っている感じもする。

メグツシュカ、キガタ、「血か、死か、無か」のアナグラムもなかなか面白い。今後はウグイやハギリ達も他作品と繋がってくるのだろうか。

Wシリーズをここまで読み進めると「百年シリーズ」を読みたくなるが、三部作初めの「女王の百年密室」だけが Kindleで電子書籍化されていない。紙の本はなかなか調達できないのでもどかしい。。

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