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日ごとに差が開く 天才たちのライフハック

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小さな習慣による小さな違いの蓄積が、大きな違いに繋がる

要約

成果を上げてきた人たちが持っていた88の習慣を紹介する。一部を抜粋。

  • 自分の遺り寿命を確認する パトリック・コリンソン

オンライン決済システムを開発したコリンソンは、人生の残り時間を常にカウントダウン表示している。「人生は限られているならテレビなど見るでしょうか」と問う。

  • ランチを減らす ウォルト・ディズニー

ディズニーは「昼食を腹いっぱい食べると、頭の働きが悪くなる」と言い、昼食はごく軽く済ませ、適時ナッツなどの間食を取っていた。 

  • あらかじめ選択肢を決めておく リチャード・ファインマン

量子力学での貢献でノーベル物理学賞を受賞したファインマンは日常の些細な決定に時間が取られるのを嫌い、例えば「デザートにはチョコレートアイスしか食べない」というふうに選択肢をあらかじめ決めていた。 

  •  立って働く アーネストヘミングウェイ

ヘミングウェイは立って執筆していた。その執筆スタイルが簡潔な文体に貢献したのだと思われる。また立って作業することで頭脳が活性化するという研究結果もある。

  • 核心部分から手をつける アガサ・クリスティー

クリスティーは殺人シーンなど物語の核心部分から先に執筆し、残りをそれに合わせて処理してくことが多かった。「重油なものを優先する習慣」を持っていた。

  • 最後の仕事と考える フョードル・ドストエフスキー

革命運動で処刑寸前までいったドストエフスキーは、その後「1秒も浪費しない」と考え、全ての作品に対して遺作のつもりで全力を傾けた。

  • うるさいところで考える フォン・ノイマン

コンピュータの発展に寄与したノイマンは、カフェなど雑音のある場所で働くことを好んだ。「静かな場所でないと作業できない」という思い込みから逃れ、「ホワイトノイズ」が集中力を増すことを見出した。 

  • 楽しむことを目標とする アレクサンダー・フレミング

フレミングは、当初から「伝染病から人類を救う」という崇高な意図を持っていたわけでなく「最近で遊ぶ」という個人的趣味が高じてペニシリンを発見した。楽しんで遊ぶように仕事をする人が最強。

  • 毎日一つのアイデアを出す 孫正義

孫正義は大学時代限られた時間で学費を稼ぐため、1日5分間で一つの発明アイデアを出すことを自分に課した。

発明テクニックとして

 ①すでにある問題を解決する。

 ②水平展開して考える。

 ③他のものと合体させて見る。

という手法を駆使していた。

  • メモの力を借りる クエンティン・タランティーノ

映画監督のタランティーノは、歩いていて思いついたアイデアや友人のジョークをメモに残し、アイデアを出すときに見返していた。今の自分だけでなく、過去の自分や友人たちのアイデアも借りて新しい発想につなげた。

  • 子供の遊びを仕事に導入する イヴ・サンローラン

デザイナーのサンローランは10代のころ着せ替え人形を作って遊んでいた。子供っぽいと思われる道具や方法は直感的であることが多く、創造性を刺激する。

  • 散歩をする ルードヴィッヒ・ベートーヴェン

ベートーヴェンは散歩しながら曲を作る習慣を持っていた。座ったままより歩いている時の方がクリエイティブな能力が増すという研究もある。

  • 感情を表に出す スティーブ・ジョブズ

Apple創業者のジョブズは感情が高まると人目を気にせず泣いていた。並外れて豊かな感受性を持っていたと思われる。物事に感動できない人が、人を感動させることはできない。

  • 見せ方を工夫する トーマス・エジソン

発明王と呼ばれるエジソンだが独力の発明は無く、例えば電球もジョセフ・スワンが発明した電球のフェラメントの材料を変更しただけ。それでも後世に名を残しているのはプレゼン能力が高く事業に繋げることができたから。

  • 身近な人の意見を聞く エンリオ・モリコーネ

映画音楽作曲家のモリコーネは、まっさきに妻に曲を聴かせた。 自分自身では自分の成果物を客観的に評価できないので、忖度なしに素直な意見を伝えてくれる人は貴重。

  • 苦労をせず結果を出す 鳥山明

漫画家の鳥山明は、街を焼き払ったあとで戦ったり、覚醒後の髪が墨入れの要らない白になったりするなど、作業を簡略化することを意識していた。楽をするわけではなく、習慣連載という厳しいスケジュールの中で、できるだけ効率的に優れた作品を作ろうという創意工夫。

  • 全く違う代案を作る サム・ライミ

映画監督のサム・ライミは2人のエディターが作った編集バージョンを比較し、各シーンごとに良い方を使っていた。常に代案を用意しておく習慣は妥協のない仕事につながる。

  • 理念を率先して取り入れる インクヴァル・カンプラード

イケアの創業者であるカンプラードは、億万長者となったあとも質素倹約を貫いていた。その姿勢はイケア社の社風に繋がっている。

  • 仕事を並行して処理する カール・マルクス

マルクスは一つの仕事を半分ほど終えると他の仕事に手をつけ、常にマルチタスクの状態を保った。かれは複数の仕事をすることで集中力を保っていた。

  • 相手を言い負かす技術 アルトゥル・ショーペンハウエル

哲学者のショーペンハウエルは討論で負けないための技術を身につけていた。

 ①相手の意見を利用する。

  日本を厳しく批判する相手に「ではなぜあなたは日本に留まるのか」など。

 ②相手の主張を拡大解釈する

  「仮想通貨の問題指摘」に「新技術の否定は、、」と範囲を広げ反論。

 ③相手の主張をカテゴライズする

 「それは疑似科学ですね」など。

 ④論争の進行を邪魔する

 「それは枝葉の問題だから、核心について話しましょう」など。

 ⑤相手の人格を攻撃する

 性犯罪被害者に「かつてキャバクラで働いていたでしょう」など。

 ⑥権威にアピールする

 「アインシュタインが言っていたのは・・・」など。

  • 重要な情報は丸ごと暗記する ウォーレン・バフェット

投資家のバフェットは重要な数字を丸暗記していた。データを記憶している方が高次な比較をすることができる。

  • 普通の人が好むことに合わせる ヨハネス・ケプラー

天文学者のケプラーは、天文学だけでは金にならないため占星術で稼いでいた。ケプラー自身は占星術を愚かしいものと考えていたが、本当にやりたいことのために自分の専門分野と俗世間の接点を見つけお金を稼いでいた。

  • ルーティンでストレス緩和 イチロー

野球選手のイチローは打席に立つ時、決まった準備運動をしていた。動きを決めてしまうことはストレス緩和に役立つ。

  • 仕事と正反対の趣味を持つ ルイス・キャロル

数学者のルイス・キャロルは仕事では論理的思考能力を求められたが、それとは正反対の幻想的なストーリーである「不思議の国のアリス」を著した。自分の職業と反対の趣味を持つことはリフレッシュに良い習慣である。

  • 自分を三人称で語る ユリウス・カエサル

ローマ皇帝のカエサルは、「ガリア戦記」 で「カエサルはこの日フランスに着いた」など、自分のことも第三者視点で書いていた。三人称視点での独白はストレスを緩和する効果もあるという。

  • 毎日30分の瞑想 ジャック・ドーシー

Twitter創始者のドーシーは毎朝必ず30分の瞑想をしている。瞑想は脳の自己コントロール能力を拡大させることが分かっている。

  • たびたび目を閉じる ポール・ゴーギャン

画家のゴーギャンはしばし目を閉じる習慣を持っていた。長時間の瞑想でなく、しばらく目を閉じているだけでもα波が生じる効果がある。

  • カンニングをしてみる バラク・オバマ

オバマ元米大統領は、演説の際に内容だけでなく、間の取り方や口ごもるタイミングなどもプロンプターに表示させていた。学校のテストではないのだから結果が出れば種だは問われない。

  • 仕組みを簡略化する ジェフ・ベゾス

Amazon創業者のベゾスは仕組みを極限まで簡素化しようとした。顧客から届いたクレームで重要と思ったものは「?」の一文字だけで担当者に転送した。担当者は即座に対処し返事をすることになる。

  • 問題は分けて解決する イングヴェイ・マルムスティーン

ギタリストのマルムスティーンは、ギターの練習で右手と左手を分けて練習した。難しい仕事も簡単な仕事に分割して行う考え方に応用できる。 

  • 読書で知らない世界に触れる ビル・ゲイツ

Microsoft創業者のゲイツはたいへんな読書家。忙しくても本を読む時間は確保している。プログラムに精通するだけではなく、読書を通して経営戦略にも通じていたことが成功の一因だった。

  • 記憶は結びつけ定着させる エラン・カッツ

イスラエル出身の著述家であるカッツは驚異的な記憶力を持っている。彼は数字などもイメージに結びつけて記憶する。また「記憶しようとする意志」が重要だという。 

感想・考察

一つ一つの項目は短く読みやすい。

自分で取り入れてみようと思える習慣も多かった。

一方で、成功との因果関係が分かりにくい習慣もある。

その習慣があったから成功したのか、成功した人がたまたまそういう習慣を持っていたのか。

着せ替え人形で遊んでいたのが イブ・サンローランだから、結果から逆算して「素晴らしい習慣」となるかもしれないが、その辺のおっさんが着せ替え人形で遊んでいたら誰も寄ってこないだろう。。

「車の中での絶叫一人カラオケ(私の習慣)が成功の条件だ!!」と言われる日がいつかくることを待ちわびたい。

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