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一秒で捨てろ! 人生がときめく「逆転の整理術」

一秒で捨てろ! 人生がときめく「逆転の整理術」

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断言しよう。それはゴミだ!!

要約

ムダな仕事、得るものがない人間関係、どうでもよいSNSの更新に人生の時間を取られないよう、一度くらいは立ち止まって検証すべきだとする。

1. 捨てる力

  • 最新スマホに買い替えろ

毎年のように新しいサービスが出る。スマホやアプリは最新のものを試しトレンドを理解すべき。

  • 偏見を持たず若い世代が使うサービスを使ってみる

新しいサービスも触れて見ないとわからない。QR決済など使ってみると意味がないことがわかる。

  • 「中途半端なもの」を整理して処分する

世の中が「お金を使わないこと」に疲れてきている。安くて良いものと高級品に二極化して行くので中途半端なものは捨ててしまうべき。

  • 新しく学ぶ代わりに、過去の知識を一つ捨てる

アンラーニング」という考え方。新しい知識や考え方を取り入れるには、まず古い知識や考え方を捨てる必要がある。

  • 苦手なことは人に任せる

中途半端に得意なこと、苦手なことは捨てて、自分が得意とする分野に集中する。苦手なことはそれが得意な人に任せてしまえばいい。

  • 機能を減らしてみる

イノベーションのために「捨てる」ことも有効。たとえばウォークマンは録音機能を捨てて、持ち運びやすさという一点に集中させた。

  • 「捨てるマインド」を醸成する

「こんまり」がおすすめ。ビジネスでも「心がときめかないもの」は捨ててOK!

2. ムダな仕事

  • 電話を使わない

相手の時間を一方的に奪う電話は全時代的な連絡方法。メールであれば一瞬でわかる要件をわざわざ電話で伝えない。

  • 会議に出ない

会議を減らすためには上の人が参加しなければいい。会議をしないことで仕事が回らなくなることはない。

  • 連絡ツールは一つに絞る

連絡ツールが増えすぎているので、ビジネス上の連絡は極力一つのチャネルに絞る。著者の場合はFacebook Messenger に絞り、LINEなどはプライベートでしか使わない。

  • 名刺にはSNS

名刺受け渡しのマナーなどにこだわるのはムダ。逆に自分がメインで使いたいSNSアドレスなどは名刺に入れていくべき。

  • ムダな研修やセミナーは受けない

研修やセミナーは「才能ある天才」には毒にしかならない。

3. 人付き合いを手放す

  • 「面白い」と思う人だけと付き合う

所属するコミュニティが変われば興味も変わる。昔のコミュニティの人と話しても面白いと感じなくなるのは当然。今、面白いと感じる人とだけ付き合えばいい。

  • フェイスブックで誕生日を公表しない

フェイスブックで「誕生日おめでとう」のメッセージで本気で誕生日を祝う気持ちのある人がどれだけいるか。誕生日おめでとうメッセージはつまらない人間の証。

  • 年賀状は書かない

年賀状を出そうが出すまいが、関係性は全く変わらない。

自分を覚えておいて欲しいという打算でなく、仕事で爪痕を残して記憶に残れ。

  • SNSのプロフィール写真はこだわろう

SNSでの自己発信は必須。名前を忘れられてもプロフィール写真にインパクトがあると記憶される。

  • 飲みニケーション、結婚式は不要。葬式には顔を出せ

飲みに行くなら社外の人がいい。立場が上になると結婚式に出るべきではない。誰かの結婚式に参加すると、全ての誘いを断れなくなる。

ただ葬式には参加すべき。

  • 「なりたい顔」の人がいる場所に行く

人は環境に影響され、その場に似合った顔つきになる。自分がなりたいと思う顔つきの人がいる場所に行くべき。

4. モノを手放す

  • 持ち家は捨てる

若い頃に住みやすい家が老後も住みやすいとは限らない。物件が徐々に売れなくなっているので手放すなら早いほうがいい。

  • 都市部では車を手放す

都市部では自動車は不便で不必要。電動バイクや電動自転車を活用すべき。たまの利用であればカーシェアも使える。

5. こだわりを捨てる

  • 定番コーディネート、食事ローテーションを決める

洋服選びに時間と認知能力を使うのは勿体無い。食べ物も定番を決めてしまえばま追わない。

  • 辛いなら自炊にこだわらない

日本人は料理の手作り信仰があるが、時間がない中で無理に手料理をつくることでかえってストレスをためては意味がない。

  • 子供には塾よりたくさんの経験を

子供は親に気を使うので、つまらなくても「楽しい」という。色々経験させる中で本当に合うものに出会わせてあげるべき。

6. 情報を絞る

  • ネットニュースを半分に

インプットの時間をもっとアウトプットに振り向けるべき。インプットは意味があるかどうかわからずにだらだら続けてしまいがち。

アウトプットがチャンスを生む。

  • SNSは毎日更新しない

毎日更新していても平凡なネタではつまらないと思われてしまう。質の高い記事に絞って投稿すべき。

最後の一文で「いい感じ」にすることができる。とにかく書いて繰り返しアップデートして行くのが良い。

  • 上質なテレビ番組をみる

テレビはオワコンという風潮もあるが、素晴らしい番組もたくさんある。ネットライターと比べると水準が高く、ある程度の信憑性も保たれている。

上質なテレビ番組は優れた情報源。

  • 自分にとって最適な時間帯にアウトプットする

時間帯によって文章のノリが変わってくる。著者の場合は夜の方がリズム感が出るという。

感想・考察

「決断する」といのは読んで字のごとく「決めて他を断つ」ことだ。他の可能性を捨てる痛みを受け入れなければ「決める」ことはできない。

人間関係も仕事も情報も、大切なものを撰び取るためには、そうでないものを捨てること必要なのだ。

著者が本書であげた「捨てるもの」に全て同意はできないし、反感を覚えるところもあるが、「価値あるもののために不要なものは捨てる」という強い姿勢に共感を覚える。

自分自身を省みると、色々なことに手を出してある程度はできるようになるが、どの分野でも突き抜けることがない。いわゆる器用貧乏というやつだ。

「捨てられない弱さ」なのだろう。 

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