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好きなことしか本気になれない。 人生100年時代のサバイバル仕事術

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「自分のことは自分で決めていい」

人生100年の時代、一人ひとりの「自分のストーリー」に正解はない。

要約

スキルの売買を仲介する「ココナラ」社長による仕事術の本。著者自身の経験を題材に「自分のことは自分で決める」セルフマネジメントを伝える。

人生100年時代に入り、80歳まで働くことが当たり前になる。

変化の速い時代に数十年先から逆算していくことはもはや不可能。生き抜くための「個人の力」を身に付ける必要がある。

著者は「個人の力」の要素を3つ挙げている。

①スキル

②自分の価値観を持つこと

③セルフリーダーシップ

1つ目の「スキル」について、一つのスキルにこだわる姿勢に異を唱える。働く期間が長くなり社会の変化も早くなるので、「唯一無二のスキルを磨く」という考え方はリスクが高い。

複数のスキルを持ち、新たなスキルを獲得し続ける」ことが有効だと説く。1000人の中で1番になるのではなく、10人の中で1番になれるスキルを3つ持ち、その掛け合わせで1000分の1になる。「経験を活かす」という考え方はサンクコストに捉われてしまう。過去の正当化は止めるべき。

2つ目の「価値観」について、自分の価値観を持つことが過去に縛られず、判断するための鍵になるという。

例えば営業畑で働いてきた人が過去の経験を活かそうとすると、営業から離れれることはできない。だが「人とコミュニケーションを取るのが得意」というスキルと「人の人生をより良くすること」に意義を感じる価値観を持っていると分析するならば、その「スキル」と「価値観」は他の仕事にも応用できる

キャリアの長期プランを作ってしまうと一貫性の罠にハマる。

3つ目の「セルフリーダーシップ」については、著者の父の「先生だろうが親だろうが、気にしなくていい。自分のことは自分で決めていい」という言葉に従い、著者自身のこれまでのキャリアを解説し、折に触れて「自分で決める」というセルフリーダーシップを発揮してきたことを説く。

志望大学・学部の決め方から就職先の選び方、銀行で成果を出しつつあったのに外資系ファンドに転職した判断、MBAを取得しようと判断した理由、ファンドで成果をだしていたのにNPOに傾倒していった理由など、ビジネス・ノンフィクションとして読んでも面白い。

感想・考察

こういう「ビジネス成功術」系の本を読み、成功した人の来歴をみると、もれなく「圧倒的なコミュニケーションスキル」があるように思える。

「あるべき姿」の哲学や、役立つスキル、効率化のための工夫など、それぞれの本で主張するポイントは多様だが、実際の経歴を見るとポイントごとに「人とのつながり」が重要な役割を果たしている。それぞれの著者が「人の中に入り込んでいく」スキルを持っているように見える。

「ビジネスで成功する」ということは「社会に貢献する」ということで、そのためには対人スキルが絶対的に不可欠なのだろう。

うーん、、いつか「コミュ障のためのビジネス成功術」を書き上げたい。

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