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君と時計と嘘の塔 第一幕

君と時計と嘘の塔 第一幕

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好きな人を、ただ、ありのままに好きでいる。
たったそれだけのことが、どうしてこんなにも難しいんだろう。

あらすじ - ネタバレあり

5年前の祭りの日、12歳の杵上綜士は花火の写真を撮るため高校に忍び込んだが、そこで大きな地震に襲われる。規模のわりに建物や家具に影響のない不思議な地震だった。

その頃は、クラスで中心的な位置にいた綜士だったが、幼馴染の織原芹愛に徐々に注目が集まるのをねたみ始める。自分とクラスメートの持ち物を芹愛のカバンに入れ、泥棒の罪を着せようとした。身に覚えのない芹愛は最初否定したが、綜士の自演がばれそうになると「私が盗みました」と罪を被った。その事件以来芹愛は友達を失い、学校でも孤立してしまう。

罪の意識を抱えた綜士も周囲との壁を築き、いつしか学校で孤立してしまう。中学に入るころ芹愛を意識するうちに、恋愛感情を覚え始める。努力をして芹愛と同じ高校に入ったが、ただ遠くから見つめているだけだった。

中学時代から周囲に溶け込めない綜士だったが、高校に入り海堂一騎が親友となった。だが「芹愛が死ぬ」という夢を見た翌日、学校から一騎の姿が消え先生も彼の存在を認識していなかった。

事態が把握できず困惑する綜士は、二回留年している三年生の草薙千歳に声をかけられ事情を聞かれる。千歳は高校中心に「時間の歪み」があったという仮説をあげ、綜士とともに一騎を探し始める。

その頃、綜士と同学年の 鈴鹿雛美が加わり、自分も綜士も「タイムリープ」しているという。

千歳は二人の話を聞き、雛美は「恋人である大学院生の死による絶望」、綜士は「芹愛の死による絶望」を原動力として過去に戻っていると分析した。またその際に、タイムリープした人にとって大切な人の存在が消えてしまうのだと考えた。

これ以上のタイムリープを防ぐため、雛美は恋人の、綜士は芹愛の死を防ぐため、それぞれ作戦を練った。

感想・考察

王道の タイムリープSF + 恋愛ストーリー。

本作は全4編のうちの第1幕で、全体の謎は明かされず、伏線が残り、それぞれの登場人物も秘密を抱えたままだ。

 ウジウジした主人公が、周囲の人々の支えに気づき、すこしずつ強く優しくなっていくのは、やっぱり感動的。

ひきこまれて、4冊一気に読んでしまった。
Kindle Unlimitedの1冊目無料、次から有料 作戦に負けた。。

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