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君と時計と雨の雛 第三幕

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大切な人たちを、ただ大切にしながら生きて行けたなら。きっと、それだけで彼女は幸せだったのに。

あらすじ - ネタバレあり

「君と時計と塔の雨」に続くシリーズ第3幕。

10月10日の学園祭当日に「杵上綜士が織原芹愛の死を知る」もしくは「鈴鹿雛美が古将成の死を知る」ことによる「絶望」がタイムリープを引き起こし、リープした人の大切な人が一人いなかったことになってしまう。

前作の最期では、織原芹愛もまたタイムリーパーであることが判明する。芹愛は姉の安奈の死を知ることで絶望し時を遡る。

芹愛は小学校時代に、綜士の付いた嘘のせいで孤立してしまったが、高校に入り新たな環境で多くの友人を得て、生まれて初めて幸せな時を送っていた。

ところが10月10日の学園祭の日、綜士から受け取ったものが原因で姉の安奈が死んでしまい、その絶望からタイムリープをしてしまう。

タイムリープを繰り返すうち、一人ずつ大切な友達が消えていき、また以前のような孤独に陥ってしまう。

安奈を守るため対策を練るが、毎回死因が変わってしまい防ぐことができない。なぜか綜士から送られたモノや綜士からの電話など、綜士が原因となることは変わらなかった。

雛美がタイムリープの原因について何か隠していると考えた、綜士と先輩の草薙千歳は、雛美の双子の姉 鈴鹿緒美に会いに行き話を聞く。

緒美の話によると5年前の地震のあった夜、父が記憶を失った雛美を緒美だと思い家に連れてきて家族として育て始めたという。

また、タイムリープによって消えた人間のことは、周囲から「5年前からいなかったもの」として認識されるが、何故か緒美だけは、いなくなった人についての記憶を保持していた。

今回、芹愛は雛美、綜士、千歳たちと協力し、安奈の死を防ごうとする。別の街のホテルに場所を変えてみたが、そこで火事にあい避難中に階段で怪我をして死んでしまった。だが今回の事故は綜士が原因とはなっておらず、芹愛がタイムリープを起こすこともなかった。

安奈を救うため、芹愛は綜士にある提案を持ちかける。

感想・考察

第3幕にきて伏線が回収され始め、展開が加速してくる。

SF的な理論の精密さはないけれど、タイムリープがストーリーで上手く生きている。いくつもの時間線が重なってもシンプルに理解しやすい構成も上手だ。

最後の「覚悟」は「ドラゴンボールがあるから、でえじょーぶだ!」って感じで少し醒めてしまったが。。

最終巻まで一気読みだ!

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