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やり残した、さよならの宿題

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下手くそでいいじゃない。
無様だっていいじゃない。
でもそれが。最高にかっこいいよ!

あらすじ

小学生の近江青斗は、両親の離婚で転校してしまう風間鈴に「最高の夏休み」をプレゼントしようと心に決める。

二人は神社で美大生の 小湊一花が倒れているのを見付けた。一花は「おばあちゃんにみせるため、この町の絵を描きたい」と言い、青斗と鈴は彼女に住み込みバイトができる民宿を紹介した。

鈴は一花の描く絵に感動し、この町を離れても思い出せるよう絵を描いてほしいとお願いする。一花は、鈴と青斗が手伝うことを条件に得ちまいの絵を鈴に描くことを約束した。

青斗と鈴が住む土岐波町には、時を操る「トキコさま」が時間を遡り合えなくなった人に合わせてくれるという伝説がある。夏の初めにはトキコさまを迎える「迎え火」、夏の終わりには「送り火」を上げる風習があった。

ところが今年の夏は「トキコさまの迎え火」を模した不審火が頻繁に発見される。

警察官である鈴の父は、身元の分からないよそ者である 一花に疑いの目を向ける。

感想・考察

何だか懐かしい夏休みの風景の中、子供時代を卒業していく切なさがある。

青斗が贈ろうとした「最高の夏休み」は、全然思い通りにならない惨めなモノだったけど、鈴へ深い思いが感じられる。

不完全に美しさを感じる一花が「あんたはかっこ悪い。だからこそ、かっこいい」というのが心にしみる。

時を司る「トキコさま」 が出てくる時点で「タイムリープもの」確定と思わせながら、いろいろ揺さぶってくる展開も面白い。

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