孤島パズル
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あらすじ
英都大学に通う江上二郎と有栖川有栖は、推理小説研究会の後輩である有馬麻里亜に誘われ、嘉敷島にある別荘に向かった。麻里亜は、数年前に亡くなったパズル好きの祖父が島に仕掛けた「宝探し」を手伝って欲しいと頼んできてのことだった。
3年前、麻里亜の従兄にあたる英人が「島のあちこちに埋められたモアイ像が鍵になっている」ことを突き止めたが、その直後に海で溺れて死んでしまったという。今回、その時に島にいた人たちが全員揃っている。
江上と有栖川は麻里亜と共に、孤島に仕掛けられたパズルを解き始めたが、やがて連続殺人事件に巻き込まれていく。
二日目、強風の吹く夜に第一の殺人が起こる。
麻里亜の叔父と従姉妹が密室で銃に撃たれ殺されていた。
無線機が壊され本土との連絡は途絶えてしまい、船が迎えに来るまでの数日間、有栖川たちは島に足止めされることになる。
次の夜には、島のもう一軒の別荘で画家が殺される。
犯人が落としたと思われる「宝探し」に関するメモを見つけた江川と有栖川は「進化するパズル」というヒントを元に謎を解き、3年前の事件に繋がる連続殺人の真相に迫っていく。
感想・考察
「本格推理」というのは厳密なルールがあった上での論理パズルだ。
書かれていないことは起こっていないし、探偵役が断定したことに別解釈はあり得ない。リアリティがないのは当たり前で、それを楽しめるかどうかだ。
本作では「読者への挑戦」があったので、真面目に考えてみた。
それまでの材料を整理してみたけれど、やっぱり相当難しい。結局分からなかった。。キーになるのは第2の事件で、そこでの犯人の移動経路をパズル的に考えれば、確かに論理的に納得できる解になっていた。
個人的には、最近のイロモノ感あふれるミステリが大好きだが、こういうコツコツパズル系の話もたまには面白い。