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学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話

学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話

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いま、この本を読んでいただいた方に伝えたいです。
「頑張る」って意外といいもんでした。

要約

高校2年の夏休みまで偏差値30以下だった「さやかちゃん」が、1年半で急激に学力を向上させ、慶応大学総合政策に合格した実話に基づく物語。

半分は さやかちゃんの精神的な成長や、周囲との関係の変化など、内面的な話で、残り半分は、お勧めの学習法や参考書など、具体的な受験勉強アドバイスで構成されている。 

後にさやかちゃんはギャル時代を振り返り、友人との強い絆に満足しながらも「自分には何もないってことがわかっていて、このまま社会に放り出されたらどうなるか不安だった」と語る。

そんな中、著者である塾講師坪田先生に出会い、「自分を肯定してくれる」大人もいるのだと感じ、興味本位で勉強に取り組み始めた。

物語的に「盛ってる」のだとは思うが、当時の「モノを知らない度」はすさまじかったようだが、徐々に本気になっていったさやかちゃんは、30以下だった偏差値を70以上にまで急伸させる。

学校の教師にも「慶応など無理だ」と断言されるが、全面的に応援してくれる母や、「さやかが慶應とかウケるww」と言いながら支援してくれる友人にも支えられ、1年半をアドレナリン全開で走り抜けた。

さやかちゃんのストーリーとは別に、英語・小論文・日本史の勉強方法や、学習指導に役立つ心理学的知識も紹介している。

感想・考察

数年前にちょっと話題になった本がKindle無料になっていた(2020年3月22日現在)ので読んでみた。

何かを学ぶにも、そのベースがないと学べない。さかのぼって学ぶことになるが、そこで中途半端なプライドは邪魔になってしまう。

さやかちゃんは「臆さず」に自分の考えを主張するし、分からなければ調べる姿勢があった。これが伸びる素質だったのだろう。「おバカ回答担当タレント」のように、自分自身で「ウケるw」と思ってやっているのだろうが、自分を客観視して笑い飛ばせるのが「強さ」なのだと思う。

塾講師である著者の指導方法が「ハマった」のもあるのだろう。

さやかちゃんの「ウケるw」に乗っかって面白がる姿勢だとか、折れそうになった時に支えられるだけの信頼感を醸成したりとか。

勉強法の理論もあるのだろうが、「ハート」の部分で相性が合ったのが大きかったのだと感じる。

それにしても映画「ビリギャル」の有村架純は完璧にかわいい。

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