伝えて動かす!WEBライティングの教科書
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情報発信における文章の役割は「相手に情報を伝えること」であり、書き手の知識やボキャブラリーを見せびらかすためのものではありません。
要約
「インターネットで情報発信するためのライティングスキル」を具体的に解説。
- ライティング準備
1.ターゲットを決める
「誰に向けて書くのか」を明確にすることが大切。年齢、性別や職業などで持っている前提が違う。その層に合わせて書く必要がある。
2.テーマを決める
基本は1コンテンツ1テーマ。テーマをどう膨らませるかはそれぞれだが、複数のテーマを持たせてはいけない。ONE PIECE が「海賊王に俺はなる!」から面白いのであって「海賊から山賊になり、山で出会った女性と恋に落ちるラブコメ」だったらつまらない(いや、面白そうだが。。)
3.構成を決める
ブログであれば「記事タイトル」「見出し1層目」「見出し2層目」を先に作る。
セールスレターであれば「問題提起」「共感」「解決法」「オファー」「特典」「クロージング」などのように、まず流れを決める。
- 相手に伝わる文章構成
1.説明は「大から小」が原則
先に全体を説明してから、細かいルールなどを説明する。
2.マニュアルは段階式
ノウハウなどを説明する場合は、作業の順番に添って構成すると分かりやすい。
3.文章校正のテンプレート7例
①ゴールデンサークル
「なぜ」→「どうやって」→「何を」の順で文章を構成する。
例:副業の勧め
・終身雇用制度が崩れた、年金も崩壊(なぜ)
・副業の中でも「転売」がオススメ(どうやって)
・自宅にある不用品をAmazonで、、(なにを)
②PERP法
Point – Reson – Example – Point の頭文字をとった文章構成。
例:アフィリエイトならメルマガがいい
・アフィリエイトならメルマガをやるべき(Point)
・メルマガは外部要因の影響が少ない(Reason)
・Googleアップデートでブログは死んだがメルマガは安定(Example)
・長期安定を狙うならメルマガが良い(Point)
③SDS法
Summary – Detail – Summary。PREP法のシンプル版。
例:メルマガで稼ぐためのスキル
・メルマガで稼ぐための3つのスキルを紹介します(Summary)
・コピーライティング、集客、コンテンツ作成です。(Detail)
・以上が3つのスキルです。身に付けていきましょう(Summary)
④PPCの法則
Promise – Proof – Call to Action。相手に行動を促すのに効果的な構成。
例:ライティングスキルのトレーニング
・あなたのライティングスキルを向上させます(Promise)
・私はこれだけの実績を上げました(Proof)
・下記URLをクリック!(Call to Action)
⑤PASONAの法則
Problem – Affinity – Solution – Offer – Narrow Down – Action。セールスで頻繁に使われる。
例:肥満の解消
・40代になると体型維持が難しい(Problem)
・40代は忙しく時間が無いのも分かります(Affinity)
・そんなあなたに○○をお勧めします(Solution)
・あなたも○○を経験してみませんか(Offer)
・先着30名様まで限定価格で提供!(Narrow Down)
・今なら送料無料、お申込みはこちら!(Action)
⑥成功ストーリー
ストーリーで読み手の興味を引き寄せる。
例:肥満の解消
・今では英語で映画を楽しめます(悩みが解決した状態)
・高校時代は英語嫌いでした(悩んでいた過去)
・「聞き流しプログラム」に出会いました(打開策を発見)
・本当に聞き流すだけで上達しました(理想を手に入れた自分)
⑦認知的不協和
読み手に違和感を感じさせて興味を引き付ける手法。
例:Youtubeで稼ぐのに登録数は重要じゃない
・Youtuneで登録1万人は必要?(常識を再確認)
・登録数はそれほど重要じゃありません(常識を覆す)
・Youtubeは導入に使えばいい(新しい常識の提示)
- 読みやすい文章に仕上げる9つのテクニック
①一文の長さでメリハリを付ける
一文が長すぎても短すぎても読みにくい。音読してリズムをチェックするのがオススメ。
②文末でリズムを付ける
同じ文末を3回以上繰り返さない。同じ文末が続くと稚拙な感じがする。
③体言止めでバリエーションを増やす
文末のバリエーションを増やすため、体言止めを有効に使う。リズムが良くなるなる上に、末尾の名詞を強調できる。ただし使い過ぎはしつこく感じる。
④接続詞の注意ポイント
同じ接続詞を連続で使わない。接続詞を使わなくても意味が通じるなら省略する。
⑤改行は俯瞰して感じる
文章が詰まりすぎていると読む気がしなくなる。適度な改行は必要。文章を俯瞰的に眺めて調整する。
⑥箇条書きでコンパクトに
箇条書きは要点が強調され、文章の見た目もスッキリする。
⑦会話文で臨場感と感情を出す
会話文は感情を表現するのに有効。堅苦しい文章に変化を与えたい場合は、会話文を使うのも一つの手。
⑧漢字:ひらがな:カタカナの黄金比
ざっくりいって「漢字:ひらがな:カタカナ = 2:7:1」が読みやすい。
6文字以上漢字を連続させない。ひらがなで良い部分はそのままにする。
⑨読み手に適切な言葉遣い
「最適な言葉」は読み手によって変わってくる。「誰に向けた文章なのか」を意識することが大事。
- 人を動かす13の文章テクニック
①主張の一貫性
主張に一貫性がないと、真剣に受け取ってもらえない。その場しのぎではなくブレない軸を持つこと。
②主張したら理由を述べる
何かを主張したら、そのすぐ後に理由を述べるのが有効。あまり意味がない理由でも、理由を付けること自体が効果を生む。
③権威性
公的なデータや著名人の言葉を引用して主張に説得力を持たせる。ただし、権威を借りるだけでは読み手を引き付けることはできない。「自分の主張の補強のために権威の力を借りる」という意識が大事。
④デメリットを伝える
単純にメリットを並べるより「デメリットを示しながら、それを上回るメリットがあること」を主張するほうが信頼されやすい。
⑤読み手にフォーカスを当てる
「僕が」「自分が」という一人称を多用しない。「あなたが」を使うなど、読み手主体の文章にする。
⑥読み手との共通点を探す
例えば「北海道に行きました」という小さな自己開示で「北海道に関わりのある人」に親近感を持ってもらえるかもしれない。自分語りにならない程度の自己開示は有効。
⑦弱み・人間味を見せる
完璧すぎると近寄りにくい。あえて隙をみせることで親近感を感じてもらえる。
主張している本筋の話に隙があると信頼度が落ちるので、「どのような弱みをどの程度晒すのか」を意識的に考える。
⑧フレーミング効果
具体的にいう。
例:「3万円稼げる」→「20年間完全自動で毎月3万円稼ぐ方法」
言い回しを変える。
例:「月額1万円」→「一日たった333円」
⑨アンカリング効果
値引き前の価格をあえて見せるなど「有利になっている」と感じさせる。
⑩イエス・セット
答えが「イエス」になる問いを重ね、その後に自分の主張を持ってくることで「ノー」といいにくくなる心理を突く。
⑪たとえ話
たとえ話で話を分かりやすくすることができる。日ごろからアンテナを張り巡らし、適切な例えを探そう。
⑫イメージさせる
「想像してみてください」など、相手のイメージを誘う表現も効果的。
⑬相手の価値観を尊重する
相手の価値観と反する主張は受け入れられにくい。いきなり対立する考えをぶつけるより、まず相手の価値観を受け止めた後に「こういう考え方もある」と示す方がいい。
- セールスレターの書き方
①キャッチコピー
GDT(Goal、Disire、Teaser)の法則を組み込む。
Goalは理性的に判断される目標。「楽に」「安価で」など。 Disireはその背景にある動機。「モテたい」など。 Teaserは行動に駆り立てる。「10名限定!」など。
・ターゲットに呼びかける
・ベネフィットを伝える
・具体的な数字を入れる
・人気をアピール
・金銭的リスクを感じさせない
・一般常識と逆のギャップをみせる
といった工夫も有効。
②ボディコピー
・ブレット -ベネフィットの箇条書き
・見出し- 興味を引き本文に導入する
③クロージングコピー
・価格説明
・ボーナス特典
・リスクリバーサル(返金保証など)
・緊急性 を盛り込む。
感想・考察
どちらかというとセールスを主眼とした文章の書き方だ。
文章が抜群に読みやすく、具体的な例に富んでいて分かりやすい。この本を読むだけでも著者のライティングスキルの高さが良く分かる。
PREP法とか、ちょっと練習してみよう。