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「幸せをお金で買う」5つの授業

「幸せをお金で買う」5つの授業

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幸福はお金で買える!

要約

「より幸せになる」ためのお金の使い方として、以下の5つのポイントを紹介する。

 ① モノより経験

 ② ご褒美にする

 ③ 時間を買う

 ④ 先に払って、後で消費

 ⑤ 他人に投資する

収入を増やす方向ではなく、今あるお金を上手に使ってより多くの幸せを感じることを目指している。

それぞれのポイントを簡単に説明していこう。

 

 ① モノより経験

家などのモノへの投資は「幸せ」を感じる効果が長く続かない。長期的に見ればレジャーなど「経験的な買い物」の方が「幸せ」を感じるという。

また経験を通して、人間的なつながりを獲得することができるのも一つの効果だ。

 

 ② ご褒美にする

いわゆる「限界効用逓減」の話だ。

年収100万円から1100万円に増えた場合、1000万円の差は大きいが、年収100億円が100.1億円に増えても、それほどの差を生まない。幸せは量に比例するわけではない。

大好きなホワイトモカフラペチーノでも、毎日飲んでいたら、嬉しさは段々減ってしまう。例えば「週一回のご褒美」にするなど「幸せを感じる経験」に希少性を持たせると、同じ出費でより大きな幸せを得ることができる。

 

 ③ 時間を買う

「時間でお金を買う」考え方が根強く浸透している。高い時間給を得ている人ほど「時間に追われている」という感覚を覚えやすい。

通勤時間の短縮など「お金で時間を買う」考え方が幸せを増やす。

 

 ④ 先に払って、後で消費

クレジットカードは「先に消費して後から払う」スタイルを定着させた。これは「今心地よい経験をしたい。苦痛はできるだけ後回しにしたい」という人間の本能にかなっている。

だが「旅行そのものより、計画しているときの方が楽しい」ということもあるように「楽しみな経験を先延ばしにする」ことで、より多くの幸せを引き出すことができることもあるという。

また「支払う」苦痛を先に持ってくることで、消費をより心置きなく楽しむことができる。

 

 ⑤ 他人に投資する

自分用のモノを買うよりも他者に与える方が、より多くの幸せを感じられる。なかでも「他者とのつながり」を感じられる投資の効果が最も高い。

感想・考察

「幸せを増やす」という観点からの、お金の有効な使い方だ。

生活に不足のない程度の収入のあることが前提だが、それ以上は収入を増やす努力より、より有効な「お金の使い方」が大事だという考え方。

「もっと頑張ってここから抜け出そう」とするだけでは、追いつめられて疲れてしまう。バランスの良い考え方が必要なのだと思った。 

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