本好きのためのAmazon Kindle 読書術: 電子書籍の特性を活かして可処分時間を増やそう!
こちらで購入可能
要約 + 個人的な使い方
自分の生活に馴染みすぎている内容なので、要約と解説を分けるのが難しく、要約の中に、自分自身のKindle活用法を混ぜて書きました。
黒字部分がオリジナルの本の内容、紫が自分の使い方や感想です。
- Kindleの端末選び
Kindleは専用端末だけでなく、スマホやタブレットにアプリをインストールして使うこともできる。使い方、使うシーンに合わせて最適な物を選ぼう。
・スマホは画面が小さめだが、どこでも手軽に使える。
・タブレットは画面が大きく漫画や雑誌などに適している。
・専用端末は軽くバッテリーの持ちも良く、電子インクで目が疲れにくい。
電車での移動など、隙間時間で読む場合は、iPhoneを使っている。細切れでも読める本を用意している。また、後述するがSiriに読んでもらって歩きながら聞くこともある。
カフェなどでゆっくり落ち着いて読めるときには、Kidle専用端末を使うことが多い。防水のKindleなので入浴中も使っている。
読み終わった箇所を端末を跨いで記録する WhisperSync 機能があるので、違う端末に切り替えてもストレスなく読み続けられるのも大きい。
- 本の探し方
Kindleの本には大きく3種類がある。
① 紙の書籍をKindle化したもの。
② Kindle Direct Publishで自己出版したもの。
③ ボーンデジタルの本。電子書籍専門だが出版社を通している本。
品質は出版社を通した①が安定している。一方で②や③では「有名じゃないけど、すごく面白い作家さん」と出会えたりする面白さがある。
本の選び方のチェックポイントとして以下の5点を挙げる。
① Amazonランキング。一応の参考程度。
② 本のボリューム。読む時間の目安。
③ 無料サンプル。最初の数ページを試し読みできる。
④ SNSでのチェック。読書垢さんや書評ブログなど。
⑤ Amazonレビュー。参考程度。
Amazonレビューで酷評されている本が、自分にはめちゃくちゃ面白いこともあるので、あまり気にしていない。
一方でTwitterの読書垢さんの投稿や、読書系のブログで上がっている本は気になると読んでいる。
また、読書傾向が偏らないように、ランキング上位の本はあまり興味がなくても手を出すようにしている。
Amazon Prime に加入していると Prime Readingで数百冊の本が無料で読める。
また月額980円で Kindle Unlimitedに加入すると、数十万冊が読み放題となる。Kindle Unlimitedで読めるのは、Kindle Direct Publishやボーンデジタルの本が中心となっている。
どちらのサービスも、同時利用できるのは10冊までで、読み終えたら返却して次の本を借りるイメージ。
Amazon Primeは、送料優遇やPrime Musicなどサービスが多いので使い続けている。なのでPrime Reading は自動的についてくる感じだ。
Kindle Unlimited は読める本の数は多いのだけれど、本当に読みたいと思える本は少ない。入退会は簡単なので、読みたいものがUnlimited対象になっている時だけ限定で入るようにしている。
- Kindleによる蔵書管理
Kindleで購入した本は端末から削除しても再ダウンロードが可能。端末の容量を気にする必要はない。Kindleライブラリのページから購入した本の検索もできる。
ほぼ完全にKindleに移行しているので、紙の本は数冊しか持っていない。
Kindleライブラリには1000冊以上が収まっていて、これがいつでも持ち運べる。検索もしやすいので本当に便利。
場所を取らないことと検索性は、紙の本にと比べて圧倒的に有利なポイント。
- お得情報
「日替わりセール」や「月替わりセール」でお得なセールを行っている。また特定のジャンルや出版社の本が安くなるセールも不定期に行われている。
そもそもの値段が若干安いし、定価販売が原則である紙の本と比べて、お得に入手できる機会が結構あるのもポイント。
古本屋などで紙の本を安く入手できることもあるが、どうせお金を払うなら作者さんに貢献したいと思う。
買取価格が高ければ、そこにエコシステムができるのかもしれないけれど、たとえばブックオフなどでほとんど買取価格が付かない状況をみると、そういうメリットも感じられない。
- 隙間時間の活用
Kindleを活用することで読書量は増やせる。スマートフォンを使うことで隙間時間を読書に充てることができるようになる。また防水の端末を使えば入浴時間を読書に充てることもできる。
Kindleであれば本を何冊も持ち歩くことができる。軽い本や難しめの本など複数持ち歩いておけば状況や気分に合わせて選ぶことができる。
ノウハウ系やビジネス書などは、隙間時間を活用して読み、小説などストーリーに入り込みたい本は、カフェや入浴時など、ある程度の時間がまとめて取れるときに読んでいる。
- 書評をアウトプットするコツ
読んだ本の内容をアウトプットすることで、より深く定着させ、新たな気づきを生むこともできる。
・文章の上手い下手はあまり関係ない。自分の感じた儘を書くのが大事。
・自分なりのフォーマットを持っておくと楽になる。
・本を通して自分のことを書く。本の内容を伝えるだけではなく、本を通して自分の主張を伝えるつもりで書くと書きやすい。
・身近な友人に勧めるつもりで書く。
ここ3年ほど、毎日1冊読んで書評を上げ続けている。
クオリティはともかく、ずっと継続できているのは、隙間時間の使いやすいKindleで読書スピードが上がったことが大きな要因だ。
- Kindleをオーディオブックとして活用
スマートフォンでiOSやAndroidの読み上げ機能を使い、Kindle本をオーディオブックとして聞くことも可能。
AmazonのAudibleではプロのナレータが朗読した本を聞くことができる。
Audibleも使ったが、コストパフォーマンスが良くない。
iOSのKindleアプリだと、Siriが読み上げてくれるので、追加コスト無しでオーディオブック化できる。
「固有名詞の読み間違い」や「不適切な感情の込め方」など、違和感はあるけれど、個人的には慣れたら問題ないレベル。雰囲気を大切にする人には合わないかもしれない。
歩きながら「本を聞ける」のは運動不足解消にもなるし「その時訪れた場所と本の内容がつながる」感じが好きだったりもする。「あの時あの場所で聞いた音楽を思い出す」みたいな。
- Kindle for Mac/PC
Macや Windows PC 上でもKindleを読むアプリが公開されている。
これは書評ブログを書くときに大活躍。
PC画面で本の内容を表示しながら、ブログ作成するのが効率的。
大画面でも図表の拡大ができなかったり、使い勝手は悪いけれど、そのほかのアプリと組み合わせて使えるのが大きい。
感想
ここ10年ほど海外生活が続いていたこともあって、海外でも即時入手できるKidleに移行したというのが現実だ。
そこでその便利さにハマり、毎日1冊読むペースになっていった。
完全に「電子書籍推進派」だ。
一方で「出版社」の存在が大きいとも感じてる。
相当のクオリティを保証してくれるし、「〇〇賞」などで盛り上げようとしてくれている。「売れる本」を作ることが業界を引っ張り、次世代の作家さんを生み出す。
でも、特に日本では出版業界と電子書籍の関係が悪いようだ。
色々な要因があるとは思うが、一つは「プラットフォーム争い」だろう。
プラットフォームを握ったプレイヤが利益の大半を持っていく構造だから「自分の作った仕組みを使いたい」というのは理解できる。
「そこで競争が生まれるから価格が下がりサービスが上がる」というのが資本主義的健全さなのだろう。
だがその思いが「使い手の視点」を無視したものであれば、土台が崩壊してしまう。
たとえば、日本の「電子マネー規格乱立」は本当にひどい。縄張り争いにユーザーが混乱させられている。
ある程度プラットフォームが固まった段階で「プラットフォーム同士の争いの健全さを担保」することから「プラットフォーム内部での競争の健全化」に切り替えることが「ユーザー目線」で最適なのではないだろうか。
つまり「独禁法」などの公正取引の仕組みが「私企業が作ったプラットフォーム内部」のレイヤまで入り込んでいくことが必要になるのだと思う。
圧倒的なプラットフォーマーがいて、その枠の中で大中小の企業が活動するようになっている現代、もう一歩踏み込むべきなのだと思う。
そういうわけで、日本の出版社さんには、電子書籍プラットフォームの内側から戦いを仕掛けてほしいと願います。