超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由
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要約
筋トレ普及に尽力するTestosterone氏と、大学でスポーツ科学を研究する久保田氏の対談を中心とした書籍。
- 死にたくなったら筋トレ
・筋トレによって分泌される各種ホルモンが精神状態を改善する。
テストステロン:やる気や闘争心の向上
セロトニン :心を落ち着かせる、痛みを調整する
ドーパミンなど:多幸感や気分の高揚など
・努力に対する成果が必ず出るので、自己肯定感、自己効力感が高まり「自分を好きになれる」
- 筋トレは最強のアンチエイジング
・高齢になっても筋トレで筋量を増やすことができる。
・加齢による筋力低下→サルコペニア→認知症という、負のスパイラルを止めるためにも、筋トレが有効。
・負荷の高い筋トレは、骨の強化にも役立つ。
- モテたかったら筋トレ
・部分痩せはできないが、狙った箇所の筋肉をつけることはできる。魅力的な体型をデザインするには筋トレが有効。
・体型のコントロールが自尊心の高さに繋がり、自信を持って異性と接することができるようになる。
- 仕事ができる人は筋トレ
・仕事においても身体の健康が基本。世界のトップエリートたちは、心身を健康に保つため鍛えている。
・目標を達成するための、計画立案から実行までのプロセスは、仕事も筋トレも同じ。
- ダイエッターこそ筋トレ
・筋トレ自体の消費カロリーは少ないが、有酸素運動と組み合わせることで体脂肪を減らすことができる。
・食事のタイミングに注意するより、1日の摂取総量を気にした方がいい。
・タンパク質では、30%程度がDIT(食事誘発性熱産生)で消費されるため、DITが10%程度の糖質、脂質と比べて太りにくいといえる。
- 長生きしたけりゃ筋トレ
・週2回以上の筋トレがガンの発生率が下がるという研究もある。
・筋トレと有酸素運動を組み合わせることで、脂肪率の低下がみられる。
・筋量の増大がグルコースの取り込みを増加させ、2型糖尿病の発生リスクを低下させる。
- 筋トレの誤解と偏見を解消
・筋トレをすると体が硬くなる→むしろ可動域が広がる。
・筋肉をつけるとスピードが落ちる→瞬発力は筋肉の段面積に比例する。動きに影響するほどの筋量は通常のトレーニングではつかない。
・筋トレでつけた筋肉は使えない→ボディビルダーの筋肉が他の競技アスリートと比較して効率が悪いのは事実。目的に合わせてトレーニング様式を変える必要がある。
・筋トレをすると風邪を引きやすい→事実。数日間は感染率が2〜6倍になる。
・筋トレをすると身長が伸びなくなる→明確な根拠はない。リフティングなどの競技では小柄な方が有利なので、結果的に小柄な人が多いことはありうる。
感想
Teststeron氏の、あえて「筋肉バカな発言」が面白い。
特に好きなのは、この4つ。
「死にてえって思ったら筋肉を殺そう」
筋トレは筋肉を殺すが3日後には強くなって蘇る。「死にたい」から「殺すぞ」に変わる。
「人間も動物も最後は体力がモノを言う」
体力のある奴が集中力切らさず仕事をするし、安定して成長する。体力こそが最強の資本。
「筋トレで正しい努力の方法が身につく」
正しいフォームでないと怪我をするし、食事や睡眠を疎かにすると成果が出ない。正しい努力を見極める力、周囲の人に意見を求める素直さが大切。
「上司も得意先も、いざとなれば力ずくで葬れると思うと得られる全能感」
自身のない人は筋トレをすればいい。
「力こそパワー!」的な勢いが心地いい。
科学的に説明しようというアプローチの本なのに全然科学的じゃない。
でも、とにかく勢いがあってモチベーションが上がるのは間違いない。自分の身体はサンプル数1の世界で、統計的な科学より主観の方が重い。
これでいいんだと思う。
よし、筋トレしてみよう。