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BRAIN DRIVEN パフォーマンスが高まる脳の状態とは

BRAIN DRIVEN パフォーマンスが高まる脳の状態とは

こちらで購入可能

やったぜ!
クリエイティブは後天的に育てられる!


本書では脳神経科学の観点から
・モチベーション
・ストレス
・クリエイティビティ
の3つを考える。

どんな刺激が脳にどういう反応を引き起こすのかを紐解き、そこからパフォーマンス向上を考えさせる。淡々とした語り口ながら、なんだか熱い本です。

Prime Reading、Kindle Unlimited対象なので、メンバーの方はぜひご一読を。

Kindleで読む!

Audible版もあります

要約

モチベーション

①脳は「根源的な欲求」を優先し、余裕がある時に高次の目標にエネルギーを回す。まずは、食欲、睡眠欲や安全欲求、境の快適さなどを整えるのが先決。

②楽しいことを探す「ドーパミン」、戦うための集中力を高める「ノルアドレナリン」を意識する。嫌々やるノルアドレナリン優勢段階、楽しいが飽きやすいドーパミン優勢段階を超え、両方を活用できる「学習モチベーション」の段階を目指す。

③楽しいことを探すSEEK、好きなものを探すLIKEだけでなく「予測との差」もモチベーション要因。お金もモチベーション要因だが「予測との差」は段々縮小するので、それ以外の要因を見つけないとモチベーションは下がる。

ストレス

①ストレスはパフォーマンスを高めることも下げることもある。

②何にどれくらいのストレスを感じるかはその人次第。自他の違いを認識することが必要。

③自分がストレスを受けていることに気づかないのが一番の問題。自分の反応に敏感になりストレスを認識することが大切。

④失敗によるストレスは学びの機会となるが、想起すること自体がネガティブなインパクトをもたらす。成功体験とその前段階のストレスをセットにするなど、失敗の受け止め方を変える工夫が必要。

⑤避けるべきストレスは「やりたいことと関係ないストレス」「過剰なストレス」「慢性的なストレス」。逃げ道となる「心理的安全性」を保てる場所や人間関係を持つことも大切。

クリエイティビティ

①創造力は複雑系。長期記憶のある箇所がそのままワーキングメモリになり、多様な化学物質が影響するアナログ系であるなど、デジタルなコンピュータとは全く違う処理。

②脳内処理は大半が非言語だが、明確に意識に上がるのは言語化された部分だけ。意識できない曖昧な部分をうまく動かす意識が大切。不確かさを認め、言語化できない感覚・感情を大切にする。身体性も大きな影響を持つ。

③非言語の情報を処理するのは集中していない「デフォルトモード・ネットワーク」のとき。集中モードの「セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク」状態で情報を入れ方向性を決めた後に、集中を解くことが発想の鍵。

④本気で「ぼーっとする」ことが大切。心理的安全性を確保した上で、意識的に無意識化する。あまり頭を使わない単純作業に没頭するのも良い。

⑤創造力は後天的に育むことができる。

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