雑談の一流、二流、三流
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「目的」のための会話は底が透けていやらしい。
でも「無口」じゃ人間関係は広がらないし深まらない。
話のうまい人っている。でも、上手な喋り方や絶妙な気配りができる人には、かえって壁を感じてしまうところがある。
本書では話題の選び方からリアクションの取り方、盛り上げ方などが数多く挙げられているけれど、こういう「テクニック」が前面に出てくると会話の「目的」が透けて見えてしまう。「胡散臭さ」を感じてしまう。
実際のところ朴訥で話下手な人の方に安心感を覚えるものだ。無理にテクニックに走る必要はないし、かえって弊害があるともいえる。
とはいえ、ただ無口なだけでは人間関係が広がらないし深まらない。
技術的な部分は頭の片隅に入れつつ「相手と距離を詰めたいという思い、相手を知りたいという興味」という「ハートの部分」を大事にしたい。
要約
多くの雑談テクニックが「一流、二流、三流」の段階で説明されている。
個人的に印象に残った項目を挙げていく。
雑談の始め方
・最初の一言
相手に焦点を当てる。たとえ天気の話でも「あなたはどうか?」というふうに。
・ファーストコンタクト
質問を使って会話を引き出す。人は質問は無視しにくい。
・話題がない時
「食べる・動く・働く・買う・寝る」など、誰でも毎日することから話題を拾う。
・事前準備
話題以上に話しやすい穏やかな「表情」の準備が大切。
話の広げ方
・雑談の目的
話上手、聞き上手ではなく、相手に「話させ上手」になることを目指そう。
・質問の質
雑談が目的であれば、あまり考えずに答えられる「具体的な質問」が望ましい。
・話が止まった時
無理に新しい話題を探すより、前の話題を受け継ぐ(踏襲話法)
・褒めるポイント
Before→Afterの変化を褒めるのが効果的。
・距離の詰め方
相違点から相手に興味を持つことで距離を詰める。
聞き方とリアクション
・話を聞く姿勢
目だけでなく腹を相手に向けると相手が安心する。
・ネガティブな話
まずは話を受け止め最後に相手を称賛することで、マイナス→プラスに。
・意見が異なったら
違いを相手への興味に変えて心地よい空間を作る。
雑談の盛り上げ方
・テンポ
30秒くらい話して相手に渡す。
・説明
たとえ話にして簡潔に伝える。
・笑い
結論の前にギャップを作り「普通の話」で笑わせる。
・自分の話をするとき
「〇〇じゃないですか〜」と一人質問をする。
・空気を読む
場の空気を読むことも必要だが、場の空気を作り出すことも意識する。
相手の懐に入る方法
・話を聞く姿勢
腹を向けて話を聞くと相手は安心する。
・ボディランゲージ
手の動きに気を配る。手のひらを見せると安心する。
・自己開示
自分が一つ開示したら、相手にも一つ開示してもらうくらいのバランス。
・年配との接し方
あえて隙を見せて教えを乞う。
好印象の残し方
・印象付け
ギャップを演出してみる。唯一無二のキャラ作り。
・別れ際
相手の頭の中に「空白」を残して次回につなげる。
雑談が上手い人の心構え
・相手への関心
自分が知らないものを知ろうという好奇心を相手への関心につなげる。