きみと、もう一度
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過去を変えても未来は変わらない。
今を変えることで過去を変えることができる。
要約
20歳の女子大生千夏は、恋人の幸登と同棲していたが、自分をないがしろにする幸登に不満を感じていた。
かつて親友だった聖子が幹事をしている同窓会の連絡を受け、中学時代に壊してしまった聖子との友情と、想いを告げることができなかった初恋の相手今坂を思い出す。
「あのとき、ああすればよかった」と過去を悔やむ千夏が眠りから目覚めると、5年前の中学卒業直前に戻っていた。
5年前には自分の今坂への恋心を隠し続けたことで聖子との友情が壊れてしまった。もう間違いを繰り返したくない千夏は自分から今坂への想いを聖子に伝える。聖子も今坂への想いを隠していたが千夏を応援し今坂との関係も良い方向に向かいそうになる。
ところが千夏は、聖子の抱えるわだかまりを感じ聖子の想いを聞こうとして、また関係を壊してしまう。
感想・考察
「人生万事塞翁が馬」というか、決断に対して結果がどう出るかは分からない。
自分ではコントロールできない要素が複雑に絡む。
不本意な結果に後悔を抱え続けることもあるだろう。
ただその時に真剣に考て行った判断であれば、必ず先の結果に繋がってくる。
「あのときああすれば、今より幸せだった」とは言えない。
過去を悔やむのではなく、今からの一瞬一瞬を大事にして、その時できる最高の判断をしましょう、というメッセージだ。
よくあるタイムスリップ恋愛ものとは少し切り口が違い、ある意味淡々とした展開が面白かった。