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ギフト

優しくて、切なくて、それでも前向きな20の連作短編集『ギフト』

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【あらすじ・概要】

全20話の短編集。

この雨がやんだら

何となくすべてがうまくゆかない日々。彼からの旅行の誘いを断ってしまう。

雨あがりの花

できるビジネスウーマンの先輩の退職前の最期のプレゼンに同行する。

夏の灯

仕事が忙しさから自分とのデートが手抜きになっていると感じ、彼氏に不満が募っていく。

輝く滑走路

子供のころ好きだった家に続く田んぼのあぜ道。久々に帰ってきたとき、あぜ道は舗装されていた。

コスモス畑を横切って

同じ男性を好きになったことで疎遠になったかつての親友から結婚式の招待状が届く。

茜空のリング

同期の結婚式の招待状を受け取ったが、自分の彼氏はずっと結婚を切り出してくれない。

小さな花束

結婚式に集まった同期の仲間たち。皆のドレスはコスモス色のグラデーションだった。

真夜中の太陽

会社を辞め勉強をするため海外に行ってしまった彼氏。彼がひとり過ごす夜を思う。

贈り物を探しに

少女時代に暮らしていた街に急な出張で赴く。美術館でかつて好きだった絵と再会する。

12月のカレンダー

上司は年末で転勤する私を12月のカレンダーの様だという。その真意は。

ポケットの中の陽だまり

彼が転勤になり合う時間が減り少しずつ関係が変わっていく。一緒に歩くときに手をつなぐことがなくなった。

サウスショア・ピクニック

独り暮らしを決心した私。家を出る前日、母親と浜辺にピクニックに行く。かつてのようにお弁当を持って。

そのひとひらを

海外留学前日の壮行会で終電帰りになった私は帰り道の桜並木で父と会う。

ドライブ・アンド・キス

彼と大喧嘩をしてしまったという親友をドライブに連れ出す。

15分後の春

彼との待ち合わせはいつも「○○時15分」と中途半端な時間を指定されていた。

窓辺の風景

日本庭園の見えるレストランで彼氏を両親に紹介する。紅葉をまた来年も見たいと切り出す彼氏。

聖夜、電車に乗って

クリスマスイブの夜、電車で乗り合わせた女性がクリスマスプレゼントを車内に忘れていった。

ささやかな光

両親の反対を押し切り、パティシエの道を目指した私。2年目にはクリスマスのショートケーキ作りを任される。

花、ひとつぶ

同居を始めた彼が持ち込んだエニシダの鉢植。いつも二人の生活を見つめていた。

薬指の蝶々

彼とエンゲージリングを買いに行く途中、浮かれて転び頭を打って入院し、心優しい老婦人と親しくなる。

【感想・考察】

恋人や友人、会社の同僚、上司、父や母など、様々な人間関係の中でちょっとつまずいたり、切ない思いをしたりする。そしてそれでも、最後は前向きに明るく乗り越えていく。

優しくて明るい気持ちになれる作品です。

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