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人を操る禁断の文章術

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要約

メンタリストとして活躍していた DaiGoさんが「人を動かす」ことを目的とした文章の書き方指南。

文章の目的は「人を行動させること」だという。
写真などと違い文章は相手の中にあるイメージを喚起させる。聞き手側のイメージに乗っかるので齟齬は生じない。
また口頭で話すのと比べて、文章はずっと残るのでより長くより広く伝えることができる。
人を動かすには、文章の力を使うのが良い。

心を動かす文章の原則

①あれこれ書かない
 内容を詰め込み過ぎた文章は飽きられる。メッセージはひとつに絞る。説明し過ぎない文で、相手が自分でイメージを補う余地を作る。

②きれいに書かない
「お利口な文章」では相手は動かせない。人を動かすのは「論理」ではなく「感情」

③自分で書かない
「自分が書きたいこと」を書くのではなく、「相手が読みたいこと」を書く。そのためには相手を調査する準備が大事。

心を動かす7つのトリガー

①興味
SNSなどを使ったホットリーディングで相手の興味を探り出し、そこを起点に文章を展開する。

②ホンネとタテマエ
ホンネとタテマエの間には「こうは言ってるけど、本当はこうしたい」という強い欲求が隠されている。理想に気づかせ行動させる。

③悩み
悩みの大部分は「HARM](健康-Health、夢-Ambition、人間関係-Relation、お金-Money)に起因する。これに相手の世代をかけ合わせれば大体のポイントは見えてくる。
悩みを見抜き、解決策を示すことで狙い通りに誘導する。

④ソン/トク
人は得することの喜びより、損することの痛みの方が大きい。「無料お試し」「返品補償」など、損を最小化するのは有効。
メリットだけでなくデメリットも書くことで信頼感は上がる。ただ文章の締めくくりは必ずメリットで。

⑤みんな一緒
読み手は所属しているカテゴリーから外れることを怖れる。また、憧れているカテゴリーにいる人と同じことをしたいと考える。そこかを繋げてメッセージ遡及する。

⑥認められたい
「人生初めてでした」とか「変わりました」という言葉は相手の承認欲求をくすぐる。

⑦あなただけの
「あなただけの」「今回だけの」という限定があると欲しいと感じる。

5つのテクニック

①書き出しはポジティブに
ツカミが大事。ポジティブな感情や共通の体験から入って好印象を狙う。

②なんども繰り返す
伝えたい「感情」は何度も繰り返すことで印象を強める。ただし同じ言葉ではしつこく感じられるので、同じ内容を違う表現で書く工夫が必要。

③話しかけるように書く
「きれいに書かない」ため会話的な流れを取り入れる。
まずは二人の会話という想定で会話文を書いて、それを文章化すると、きれいでなく伝わりやすい文章ができる。

④上げて、下げて、また上げる
感情面では、平坦な文章より一度落としてから上げた方が効果が高い。
冒頭はポジティブに、中ほどで一度ネガティブな面を見せつつ、ポジティブに締めくくる。

⑤追伸をつける
最も心に残るのは追伸部分。未完になっている情報は頭に残りやすい。

感想・考察

要点がきれいに整理されていて、具体例が適度に挟み込まれ、ものすごく理解しやすい。文章を書くときに実際に使ってみようと思えるテクニックも多かった。
「文章で人を動かしたい」と考えている人には有益な本だ。

それにしても、DaiGo氏の子供のころのエピソードが凄まじい。
イジメられていた子供のころ「ナタを放り投げたら、周囲の反応が変わった」→「自分の行動で周囲を変えられることに関心を持った」という。
そこで「暴力の力」や「恐怖による支配」じゃなくて「影響力」に考えがいたるのは、子供らしくない抽象化能力だ。やっぱり変わっていたのですね。

私もナタを投げてみようか。

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