1リットルの涙 難病と闘い続ける少女亜也の日記
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あらすじ
特定疾病に指定される難病「脊髄小脳変性症」にかかり、徐々に行動が制限されていく苦しさを綴った少女の日記。
15歳のとき、痩せはじめ体力がなくなり急に転んだりするようになった。母親に連れられ初めて病院で受診する。中学校には通学していたが、運動することができず体育の授業は見学するようになる。
普通の公立高校に通い始めるが、病状はゆっくりと悪化し通学や教室間の移動などで周囲の助けを借りることになる。
2年生への進級時に普通高校に通い続けることは困難だと判断し、養護学校へ移る。その頃は更に運動能力が低下していき、歩くことも困難になり、口も思い通りに動かず話すことにも問題が生じ始めた。
養護学校を卒業しても、進学も就職もできず在宅療養を続けることになる。
その後医師から「この病気は良くはならない。訓練して進行を遅くすることしかできない」と宣告される。
19歳になり、完全に歩くことができなくなる。20歳になるころには在宅療養が不可能となり入院生活を始める。
ペンを持って字を書くこともできなくなり、日記は20歳の時に終わる。
その後は、母親と担当医による記録が続く。
感想・考察
今までできていたことができなくなる。
走れなくなり、歩けなくなり、話すこともできなくなる。
その息苦しさは想像するに余りある。
進学も就職もできず在宅療養を余儀なくされたとき「学校生活で学んだ知識、先生や友人から受けた教えを生かして、社会の役に立ちたかった。たとえどんなに小さな弱い力でも、喜んで与えたかった。お世話になった、せめてもの恩返しがしたかった」と書いている。
今、体の自由が利く自分は、もっと真摯に生きなければならないなと感じさせられた。