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妻のトリセツ

夫婦と言うのは面白い。かつて、永遠の愛を誓ったあの日の煌くような「愛」とは、似ても似つかないところに「愛」の正体がある。『妻のトリセツ』

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要約

妻に振り回される夫たちへ「女性脳を知って戦略を立てよう!」というエールを送る。
女性の「地雷敷設ポイント」を理解し、それまで10発飛んできた弾丸を半分くらいに減らすことを目指す。

  • 辛い記憶「ネガティブトリガー」を作らない

男性には気がつきにくいけれど、女性がネガティブに感じてしまうポイントを解説する。

・類似記憶を感情を鍵に一気に展開する
女性脳は感情をキーに過去数十年の記憶を一度に展開する能力がある。何らかの不快な出来事がきっかけとなって「10年前の嫌な思い」を生々しく思い出すこともある。

・周産期、授乳期は最も不安定

妊娠出産から授乳の期間は女性が最も不安定になる。ホルモンの変化に翻弄されコントロールできない子供に振り回され満身創痍の状態。

特にこの時期には「共感」を贈ることが重要。実際に助けることも大事だが、大変さを理解し共感することに意味がある。

・話し合いはビジネスプレゼンのメソッドで

意見が違うとき、最初に相手を否定してしまうと感情的な反感が生まれ決着しない。
双方の提案を受け入れ、メリット・デメリットを示しながら、相手が「得るもの」にフォーカスして結論を出すのが良い。

・妻をえこひいきしよう

女性は自分を守る意識が強い。嫁姑や妻娘など「女対女」になった場合、無条件で妻をえこひいきするのが正解。

・名もなき家事

例えば夫が、ごみ出しは自分がやっている家事分担できていると考えていたとしても、ごみ袋を収集所に持って行くことがすべてではない。
ごみ袋を切らさないよう管理し、袋をごみ箱に設置し、ごみを分別し、イレギュラーな収集日などに注意し、ごみ箱を清潔に保つ等々、付帯業務が山ほどある。
こういう「名もなき家事」が負担になっていることを理解するべき。

・妻の小言はセキュリティー問題

女性は小さなリスクでも敏感に感じるようになっている。また家庭という場を守ることを重視している。
家族の健康や家庭内の衛生安全に小言が多いのはその現れ。

・時間差の買い物

女性の買い物は感覚優先なので、途中に気なるものがあれば見て回りたいもの。
一方男性の買い物は、目的が明確である一方、スペックなどをじっくり比較対象したいもの。
買い物のペースが違うので、最終決定の段階で合流するのも良い。

・妻を絶望させるセリフ
「言ってくれたらやったのに」
 → 察してくれないのは、私への関心愛情がないからだ(絶望)

「大変ならやらなくていいよ」
 →頑張っていたことに意義を感じてくれてなかった(絶望)

「つまりこういうことだろ」
 →要約や解決は求めてない。共感したいだけ(ストレス)
など。。

・心の通信線
女性は「事実の否定」と「心の否定」を使い分けている。
基本的に心は否定せず相手に寄り添い、それでも事実は事実として判断する。
男性の場合「まず心に寄り添う」というステップを飛ばしがちなので、女性は人格ごと全否定されているように感じてしまう。

  • 「ポジティブトリガー」の作り方

地雷を避けるだけでなく「笑顔を取り戻す」テクニックを紹介する。

・ネガティブをポジティブに変える
女性は感情をキーに記憶を術つなぎに引き出してくる。
結婚記念日や誕生日など、何かの記念日には積極的に思い出を引き出そうとしているので、そこでポジティブな感情を与えることが重要。
楽しいイベントは、事前に予告しておくとその間も楽しむことができる。逆に準備のできないサプライズでは対応に困ってしまうこともある。

・効果絶大な普段の言動
感謝よりも「分かっている」と伝えることが有効
ちょっと手間のかかる夫の方が母性本能をくすぐる
何気ないメッセージは普段から気にかけている証
メッセージの返信に困ったら、とりあえずオウム返しでもいい
高価でなくてもお土産は、気にかけていることを伝える

・いくつになっても愛の言葉を
妻が自分の一部になったように感じると、男性はいちいち愛を伝えようとはしない。だが女性は、何度でもいつまでも愛されていることを確認したいもの。

・それでも別れない方がいい理由
いろいろ気を付けていても、妻からの理不尽な攻撃が完全に止むことはない。
信頼できる相手だからこそ安心してストレスを放出できるということもある。
それでも、離婚するより結婚生活を続けた方が病気などのリスクが減り平均余命が長くなる傾向にあるという。

感想

女性が男性に対して感じている「ムカつくポイント」を、分かりやすく伝えてくれているのはありがたい。飛んでくる弾丸が1割減でも大幅改善だ。

だけれども、男性脳、女性脳 という区分けはステレオタイプに過ぎる気はする。「脳の機能による差異だ」というのは乱暴だろう。

「感情を重視すべき」というのは、男女の差異を超えて、コミュニケーション改善に有効なのだと思う。

夫婦関係や恋愛関係に限らず、大切な相手であれば「気にかけている」ことは面倒くさがらず伝えるべきだし、物事を伝えるときに「事実」と「感情」の両方に配慮することも不可欠だろう。

まあ「妻のトリセツ」という切り口で、ラブコメ的な面白さはあったけれど。

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