除妖師Ⅱ
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あらすじ
除妖師シリーズ第2弾。前作から1か月後のストーリー。
古物商を謳う西園寺商会の若き女社長 西園寺玲子、社員となった椎名恭平、斉藤浩子が妖術師たちとの闘いを繰り広げる。
西園寺商会に持ち込まれたブランド物のバッグから、何かの悪しき気配を感じた玲子は、バッグを持ってきた女性の調査を恭平に命じた。
恭平はその女性が働いているクラブに潜入し、そこが脱法ハーブ「幸福の泉」の販売現場となっていることを突き止める。
勢いに押された恭平は「幸福の泉」を試したが、瞬間の快楽と引き換えに精力を根こそぎ持っていかれるような疲労を感じ、その危険性を体感した。
マスコミが「幸福の泉」の安全性を強調し、ストレスにさらされる若者を救うため、早急に認可すべきという方向に向かっていることに違和感を覚えるた。
恭平たちは「幸福の泉」の元締めである宗教団体に潜入し、その陰謀を暴こうとするが、そこには妖術師たちがはびこり彼らの捜査を妨害してきた。
感想
「除妖師」に続いて、軽く楽しく読めるオカルトファンタジー。
二重人格の除妖師 美人社長とか、神経が図太くSっ気の強いキャリアウーマンとか、キャラに勢いがあるので、ぐいぐい引き込まれる。
どんどん展開してく話のテンポもいいのであっという間に読み通してしまった。
シリーズ2冊を通して、頭でっかちでグズだった主人公が、ちょっとずつ成長しているのがいい感じだ。
キャラの掛け合いはコメディー色が強いし、能力バトル的なストーリー展開もぶっ飛んでいるのだけれど、どこか地に足の着いた安心感を感じた。
如月恭介さんは、壮大な設定のSFや社会的メッセージの強い作品も書いているけれど、どれだけ風呂敷を広げても浮いてしまわない。作者さん自身が地に足の着いた生き方をされているのだろうな感じる。
横浜とか五反田とか、話の舞台が私の以前の生活圏に近いのも、個人的に親近感を感じる理由かも。