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殺意の集う夜

1ページ目の1行目から最後のページまでの記述の全てが伏線『殺意の集う夜』

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必ず再読したくなります。
大好きなタイプのミステリ。

嵐の山荘で大量殺人と同時に起こったもう一つの殺人。2つの事件がどのように絡んでいるのか。
ミステリとしては王道の舞台設定の裏で、緻密に練られた伏線が絡み合ってくる。

「すべてが罠だぜ」って感じで最初から最後まで伏線。
最後の1行でひっくり返される感じが快感だ。


大量殺人が描かれるけれど、怖さや不気味さはなく、どちらかというとコミカル。登場人物が一人残らず「クズ」なので、感情移入しにくく後味が悪くならない。人物名に 一から十の数字がふられているのも「形式的なパズル感」があって良い。人間関係が整理しやすいのもありがたい。

とにかく余計な要素を廃して、ミステリ展開に集中させる構成が好きだ。

あらすじ

六人部万理は大学の友人である四月園子と、大学の助教授一日宮の別荘へ向かう。一日宮は既婚者だったが、園子は彼に猛アプローチをかけていた。だが実は一日宮はすでに万理と不倫関係にあった。

別荘にたどり着くと一日宮は不在で、留守番を頼まれたという青年 五百棲が彼女たちを迎えた。

別荘には、土砂崩れで動きが取れなくなったという警察官の七倉、旅行中の八重原夫妻とその老齢の父、近隣ホテルのシャトルバス運転手だというニ野瓶もやってきて、主人不在の別荘は混沌とした夜を迎える。

万理は過失と不可抗力・正当防衛で6人を殺してしまう。友人の園子に助けを求めようとしたところ、彼女も何者かに殺されていた。園子を殺した犯人に、他の6人の殺害の罪もなすりつけようと、万理は推理を始めた。


別荘での惨劇の1日前、別の殺人事件が起きていた、

刑事の三諸は、かつての事件で聴取したホステスの九十瀬智恵に心惹かれ、彼女のマンションに忍び込んでしまう。そこで三諸は、九十瀬が男に殺害されているのを目撃するが、忍び込んでいたことが露見するのを恐れ、助けもせず逃げ出した。

翌日、事件は発覚し三諸も九十瀬殺害事件の捜査に加わることになる。
なぜか現場には十余島善子という女性の死体があり、彼女が九十瀬を殺し自らも死んだと結論づけられそうになったが、真犯人を目撃していた三諸は彼を追い始めた。

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